この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切丁寧なるご指導を賜りました桐村光太郎教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました西出宏之教授、木野邦器教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
本学位論文は、変形性関節症などの骨および関節疾患の発症に関与する2つの重要な軟骨細胞外マトリックス分子Cartilage link proteinとAsporinの機能解明を行い、その成果をまとめたものです。特にこれらの細胞外マトリックス分子が軟骨形成の主要制御因子であるSRY-box 9あるいはTransforming growth factor βにより制御されることを明らかにしたことは、主要な軟骨細胞外マトリックス分子に共通の転写制御機構が存在すること示す重要な知見であります。本研究によって得られた基礎的知見は、変形性関節症にとどまらず変性を引き起こす種々の骨および軟骨疾患のメカニズム解明に役立つとともに益々発展する再生医療の分野に大きく寄与するものであると期待されます。
現在、私は理化学研究所(ゲノム医科学研究センター)の特別研究員として、『早稲田』で学んだ応用化学の知見を軸に、オーダーメイド医療の実現化、疾患関連遺伝子をターゲットとする新薬の創製を展開しております。この学位取得を研究者としての第一歩として、一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切なるご指導を賜りました西出宏之教授ならびに小柳津研一准教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りましたKalle Levon教授(Polytechnic Institute of New York University)、門間聰之准教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
本学位論文は、有機高分子材料からなるリチウムイオン電池の新しい正極材料を創出しようとする研究についてまとめたものであります。特に本論文では、安定ラジカル構造を有する高分子材料をリチウムイオン型非水系二次電池の正極材料として用いた「有機ラジカル電池」のレート特性やサイクル特性、保存特性等、様々な電池特性を向上させる研究結果を報告すると共に、本電池の製造プロセス改善や動作機構の解明に寄与する研究結果についても詳細に記述しております。これら「有機ラジカル電池」の実用性向上に繋がる新しい知見は、今後益々重要視されていく環境エネルギー・電池材料工学分野の発展に大きく寄与するものであると期待されます。
現在、私は日本電気株式会社(グリーンイノベーション研究所)の主任研究員として、『早稲田』で学んだ応用化学の知見を軸に、新規エネルギー材料の創製を展開しております。この学位取得を研究者としての第一歩として、一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
I am happy to get my Ph.D. from Waseda University. It's my pleasure to give thanks to my supervisor Prof. Tetsuya Osaka and the other lab members for their kind support during my course. I am grate full for the financial support from Global COE program, Waseda University.
My PhD thesis focused on monolayer modified biosensor. I have characterized and utilized modified and unmodified Indium Tin Oxide (ITO) electrode as potentiometric biosensor. I obtained excellent sensitivity and detectives of my modified electrode towards different important neurotransmitters. The results I observed are very important for sensor development. Especially for medical science field, neurotransmitter detective sensors are a new era.
Presently I am working as a university lecturer in the field of Applied Chemistry and Chemical Engineering, Bangladesh. Where, PhD degree was a requirement for academic achievement. As a PhD holder, my goal is to become a successful researcher in the field of biosensor. I want to develop my laboratory according to my knowledge I gained from Osaka Lab. In future I want to do my post doctorate in the same field.
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、大変嬉しく、また深く感謝しております。本研究は多くの方々の手厚いご指導が無くてはとても成し遂げられるものではありませんでした。6年間懇切なるご指導を賜りました黒田教授、本論文の審査を賜りました逢坂教授、菅原教授、本間教授、William Jones教授(Cambridge大学)、3カ月の留学を受け入れて頂いたUlrich Wiesner教授(Cornell大学)と研究室の皆様、そして黒田研究室の先輩・同期・後輩の皆様の日々のご指導とご協力には心より厚く御礼申し上げます。
本学位論文は、ケイ酸塩化合物を分子レベルで精密に合成する手法を開拓したものであり、シリカ系無機-有機ハイブリッド材料のより高度な設計を実現する上で重要な知見を発表して参りました。地球上にありふれたシリカではありますが、シリケート分子とシリカ粒子の中間領域、シリコーンと層状・鎖状ケイ酸塩の中間領域など未開拓の部分が多く、学術的にも材料的にもより深い研究が必要であると思っております。
私は、現在、旭化成せんいにて新しい繊維材料の創製に携わっております。黒田研究室で扱ってきた化学とは全く異なる分野ではありますが、日々新しい発見があり非常にやりがいがあります。この学位取得は研究者としての第一歩でしかありませんが、より一層の研鑽を積み、「昨日までなかったモノ」を作り上げていきたいと思っております。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝いたします。本研究の遂行にあたり、研究の場を提供して頂くと同時に懇切なるご指導を賜りました平沢教授に心より御礼申し上げます。また、本学位論文の審査を賜りました酒井教授、Martin Luther大学のJoachim Ulrich教授、応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
本学位論文は、冷却晶析における一次核化および二次核化に関する動的解析についての研究内容をまとめたものです。従来から晶析実験と晶析シミュレーションとの乖離が指摘されており、その理由の一つに核化現象の取扱いが挙げられます。本研究では、核化に着目し、工学的アプローチに基づいた核化理論の導入により、理論に裏付けられた核化速度パラメータの推定手法を提案しました。特に、核化現象を物質固有の一次核化と晶析条件に相当する二次核化に分離することで、晶析現象のメカニズムを詳細に検討することが可能となりました。本研究による知見は、結晶多形や超音波晶析のメカニズムの解明など、今後の晶析研究に大きく寄与するものであると期待されます。
現在、私は日揮(株)のプロセスシステムエンジニアとして、"早稲田大学"で学んだ応用化学の知見を軸に、医薬系晶析を対象としたモデル予測制御による晶析槽の温度制御を展開しております。この学位取得を研究者としての第一歩として、一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後ともご指導・ご鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切なるご指導を賜りました西出教授ならびに小柳津准教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました逢坂教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、共同研究としてお世話になった光州科学技術のKurt E. Geckeler教授、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
本学位論文は、電子受容型のレドックスポリマーの合成およびこれを用いたナノ寸法の複合体を作成し、有機物による負電荷貯蔵の問題点を解決、電荷貯蔵材料としての極めて安定な動作を実証した成果をまとめたものです。有機物の還元状態は酸素や水などに対して高い反応性を有するため、これまで電子受容型ポリマーは電子吸引性基の導入による負電荷の安定化を必要とし、可溶化・高分子量化などが困難であったが、新たに着目した骨格で高い理論容量を有するレドックスポリマーの合成に成功、高い透明性・成型加工性を有するポリマーによる高密度な負電荷貯蔵・運搬を可能にした。これにより、正極に空気を利用した長寿命な空気二次電池を実証するなど、この成果は益々発展する有機物によるエレクトロニクス・エネルギー材料に大きく寄与するものであると期待されます。
現在、私はサムスン電子の中央研究所であるサムスン先端技術院に入社し、早稲田大学の研究生活で身につけた化学の知見を軸に、エネルギー関連材料の開発に携わっております。学位取得を研究者としての第一歩として、一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、終始懇切なるご指導を賜りました黒田一幸教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました西出宏之教授、菅原義之教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。また、米国留学中のスーパーバイザーであり、本論文の審査のために来日してくださったMatthew Tirrell教授(University of Chicago)にも深く感謝申し上げます。
本学位論文は、新規に設計・合成したペプチド両親媒性分子の紐状ミセル形成過程を解析するとともに、そのミセル形成をコントロールした研究についてまとめたものです。特に紐状ミセル形成におけるキーファクターを明らかにしたことで、新たな機能を有する人工細胞足場材やドラッグキャリアへの展開など、本研究によって得られた知見は益々発展する再生医療を含むメディカル分野に大きく寄与するものであると期待されます。
現在、私は旭化成株式会社にて、医療機器のマーケティングに従事しております。今後は、『早稲田』で学んだ研究者としての視点とグローバルな視野を軸に、患者様の"いのち"と"くらし"に貢献していく所存です。今回の学位取得を励みとして、一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かるという身に余る光栄に深謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切なるご指導を賜りました黒田教授、ならびに本論文の審査を賜りました逢坂教授、菅原教授、本間教授をはじめとする応用化学科の先生方、先輩、友人、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
本学位論文は、メソポーラス金属の合成に焦点を当て、形態・メソ構造・骨格組成が精緻に設計されたメソポーラス金属の新規合成手法を提案しています。従来のメソポーラス金属の合成方法を基本としつつ新規合成手法を取り入れ、様々なスケールで制御されたメソポーラス金属の汎用性の高い合成手法を確立しました。本論文は、電気化学反応場や触媒として利用する際に用途に応じて適した物質設計を可能にしたと同時に、学術的なナノメートルスケールの材料合成技術にも貢献できると期待されています。
私が早稲田大学応用化学科にて過ごした9年間は周囲の皆様に支えられ、研究に留まらず、非常に多くの経験を積むことができました。早稲田大学での生活を終えますが、これまで修得した知見を生かし、これまで支えてくださった皆様に恩返しすると同時に、新社会人として日本社会に貢献できるよう、一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
今年早稲田大学で博士号を取得することができて誠に光栄に思っています。まず、博士号を取得できるまでに多くの助言とご指導を下さった黒田先生に深く感謝いたします。また、本論文の審査をしてくださった逢坂教授、菅原教授、本間教授、ならびにCambridge大学のWilliam Jones教授にも非常に感謝いたしております。そして、日々の研究で一緒に苦楽を共にした研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
本学位論文は、ナノおよびメソ構造を有するシリカ系無機物質を新規に合成しました。また、関連する数種の無機物質ナノ構造体の作製について示し、それらの有用性について報告しました。具体的には4つの研究を行い、i)鋳型プロセスとビルディングブロックアプローチを組み合わせて、シリカ骨格中にTi種が極めてよく孤立して存在するメソポーラスチタノシロキサンを作製しました。ii) 鋳型プロセスと自己組織化法を組み合わせて、メソポーラスシリカの細孔とシリカ表面を利用し、炭酸カルシウムの結晶多形を制御しました。iii)緩衝剤(トリスヒドロキシメチルアミノメタン)を用いたシリカナノ粒子の合成とそれに続く規則的なメソポーラスカーボンの合成をone-potで作製しました。iv) ビルディングブロックアプローチと自己組織化法を組み合わせて、イオン性・非イオン性界面活性剤を用いてメソポーラスシリカナノ粒子のメソ構造を制御しました。
今春から私は早稲田大学ナノ科学研究機構の研究助手として働いております。博士課程で身につけた知識と技術をうまく活用して、真の研究者としての第一歩を力強く踏み出しました。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切なるご指導を賜りました酒井教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました平沢教授、武田准教授をはじめとする応用化学科及び生命医科学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
本学位論文は、現在臨床で広く使用されているポリスルホン透析膜の生体適合性と安全性向上法についての研究内容をまとめたものです。特に生体適合性および安全性向上のための表面設計指針を提案し、さらに製造法を確立したことで、新規高性能透析膜の実用化など、透析医療や医用化学工学の分野に大きく寄与するものであると期待されます。
現在、私は物質・材料研究機構の研究員として、『早稲田』で学んだ応用化学の知見を軸に、新規ナノ材料の創製を展開しております。この学位取得を研究者としての第一歩として、一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本論文の作成にあたり、ご指導を賜りました酒井清孝教授に心より御礼申し上げます。ならびに学位論文をご審査いただきました平沢泉教授および武田直也准教授に深く感謝申し上げます。また、幾多の面で大変お世話になりました応用化学科の諸先生方、先輩方、研究室の皆様に心より御礼申し上げます。
本学位論文は、物質移動型人工臓器のうちの人工肺と人工腎臓に着目し、その性能評価法と最適化設計の指針についての研究内容をまとめたものです。人工臓器内の流動評価法は、これまで臨床とは異なる条件における定性的な評価に留まっており、正確な評価とは言い難いものでした。本研究において人工臓器を混合層と見立て評価法を改善することで、化学工学的視点から臨床に近い条件で人工臓器内の流動を定量的に評価する新規手法を確立しました。この成果により新たな人工腎臓の開発や流動評価など、本研究によって得られた知見は益々発展する医工学の分野に大きく寄与するものであると期待されます。
この取得を研究者の第一歩とし,一層の研鑽を積む所存でございます。今後とも皆様方よりご指導とご鞭撻を賜りたく存じますので何卒よろしくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切なるご指導を賜りました桐村光太郎教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました木野邦器教授、西出宏之教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
本学位論文は、クエン酸生産糸状菌Aspergillus nigerによるクエン酸生産機構の解析を目的として、遺伝子工学や代謝工学を駆使した遺伝子機能解析に不可欠なA. nigerにおける効率的な遺伝子破壊系を構築し、さらに蛍光タンパク質インジケータを利用した視覚的な遺伝子発現解析系とクエン酸濃度依存的蛍光インジケータの開発ならびにそれらの有効性を検証し、その研究内容をまとめたものです。クエン酸の世界的な生産量は年間160万トンに及び、全量がA. nigerによって発酵生産され、その需要は年々増加しております。本研究における成果は、工業的なクエン酸生産に利用されるA. nigerにおいて、生産性や収率の向上を目指す上で重要なクエン酸生産機構の解析研究におけるツールとなり、応用生物化学の領域に大きく寄与するものであると期待されます。
現在、私は早稲田大学先進理工学部助手として、『早稲田』で学んだ応用化学の知見を軸に、微生物機能を用いた有用物質生産に関する研究に邁進するとともに後輩学生の指導にも力を入れております。この学位取得を研究者としての第一歩として、一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切なるご指導を賜りました黒田教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました逢坂教授、菅原教授、本間教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
本学位論文は、産業的にも重要な有機ケイ素化合物であるアルコキシシラン類の合成法に関する研究をまとめたものです。カルボカチオンの安定性を基にC−O結合をクロロシランにより選択的に切断する手法を確立しました。その結果、工業的に重要な化合物をより安全かつ簡便に合成可能とし、また従来未踏であった化合物の合成をも実現しました。本研究によって得られた知見はアルコキシシラン類が利用される無機化学・有機化学・材料科学を始めとした分野に大きく寄与するものと期待されます。
今春より私はJSR株式会社に入社し、これまで早稲田大学応用化学科で身につけた知見と技術を活かしつつ、新しいフィールドで材料科学の発展に寄与していく所存です。この学位取得を研究者としての第一歩として、一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行と学位論文の執筆にあたり、懇切なるご指導を賜りました菊地英一教授、関根泰准教授、松方正彦教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました応用化学科の諸先生方にも心より感謝を申し上げます。そして、私と毎日二人三脚で実験に取り組んでくれた研究室の学生たちにも感謝いたします。
本学位論文は、天然ガスの主成分であるメタンを選択的酸化反応によって合成ガスやエチレンといった有用な化合物へと転換するための触媒プロセスについて扱ったものです。希土類元素の一つであるLaを含む複合酸化物が担持金属触媒の担体として、また酸化物触媒として有効であることを見出しました。一連の研究の中で、これまでにない低温で活性を有する新規触媒の開発や、触媒と電力を組み合わせた新規特殊反応場の構築を行いました。そしてこれらの系の反応機構や活性点を分析することで活性発現のメカニズムを明らかにし、学理の追及を行いました。このような成果を通して、この分野へ新しい知見を提供することができたと自負しています。そして、本学位論文で得られた知見は将来の天然ガスの有効利用に大きく貢献するものと考えています。
私は2011年3月に拝命した助手を今年度も継続する予定です。これまで以上に研究活動に力をいれるとともに、応用化学科の学生たちへの教育活動にも全力を尽くす所存です。今後とも粉骨砕身の覚悟で精進していきますので、ご指導、ご鞭撻賜りますようよろしくお願い申し上げます。
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かりましたこと、大変光栄に存じます。本学位論文研究の遂行にあたりましては、本間敬之教授より大変懇切なご指導を賜りました。心より御礼申し上げます。また、本論文のご審査を賜りました逢坂哲彌教授、黒田一幸教授、菅原義之教授、門間聰之准教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、また、同じく本論文のご審査を賜りました、早稲田大学化学・生命化学科の中井浩巳教授、Tel-Aviv大学のYosi Shacham-Diamand教授、そして、研究生活の様々な場面において有益なご助言を賜りました応用物理化学研究室の皆様に、心より感謝申し上げます。
本学位論文では、金属析出プロセスにおける固液界面の化学反応メカニズムを体系的にまとめ、提案しました。実験では困難な解析を伴う場合の多い固液界面反応ですが、本論文における研究では、量子化学計算をはじめとする理論計算手法を用いることで、反応を分子レベル・素過程レベルで解析し、反応場を構成する種々の因子の化学的特性に依拠した反応メカニズムを提案することに成功しました。より具体的には、還元剤の酸化反応に対して発現する金属表面の触媒活性の発現メカニズムや、還元剤反応に対する表面構造の影響のメカニズム、添加剤分子の影響のメカニズムなどのアイデアを提案できました。こうした実用的な内容が今後産業界に対し、広く影響を与えるものと期待しています。
現在私は早稲田大学応用化学科助手を務めており、本論文をまとめるにあたって培った力を糧に、さらに幅広い研究展開を図っています。今後ともご指導、ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。