早稲田応化会関西支部(早桜会) 2011年度第1回懇話会開催報告

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2011年度早桜会第1回懇話会を6月18日(土)15:00〜17:00 大阪中央電気倶楽部で開催しました。今回の講師は、神戸大学理学部教授の和田昭英氏(84年卒)、「神戸・光・化学」と題して講演いただきました。

講師は、5年前に横浜から神戸へ転居され、その時以来感じている明るく開放的な町神戸に対する思い入れを「神戸・光」の2語をテーマに、情熱的かつユーモアたっぷりに語られました。特に、お住まいの近くの水道筋商店街については、タウン誌の紹介など足元にも及ばない詳細な調査・報告で、阪神間在住歴の長い報告者も初めて耳にする話ばかりでした。 関西流ツカミから入った枕はここまでで、続いてご専門の「光・化学」の2語をテーマにした講演がありました。

「レーザー光で反応をコントロールする」という研究テーマは、門外漢にはなかなか理解しにくい部分もありましたが、パワーポイントのアニメーションをうまく使っての説明で、研究の概要はなんとか理解することができました。 これまでの光化学での反応制御では、光照射による励起後の反応は分子まかせで、目的生成物の他に副生成物が多く生成する。講師の目指すところは、反応の進行に合わせて逐次的に光を照射して反応を最初から最後まで介護することで,目的生成物の生成効率を上げることです。


そのためには,分子の動きよりも短い時間幅を持つ光パルスが必要で,実験には時間幅が50フェムト(1フェムト=10の−15乗、千兆分の1)秒の高出力超短パルスレーザーを使っているとのことでした。また,光を照射するタイミングなどは,情報工学分野で発展してきている最適化手法を実験に組み込むことで最適化することができ,反応系のエネルギー構造やダイナミクスなど厄介な知見を使うことなく反応の制御を実現できるとのことでした。 そして,励起状態の制御やプロトン移動反応の制御など実際に制御された例なども紹介がありました。


懇話会



懇話会終了後は、いつも通り居酒屋に席を移しての和やかな雰囲気のもと、東京からの参加者、劉さんも交えて盛り上がりました。







二次会風景

当日の参加者

津田實(57)、井上征四郎(62)、市橋宏(67)、岩本皓夫(67)、田中航次(67)、中島正臣(67)、篠崎匡巳(80)、岡野泰則(83)、
和田昭英(84)、脇田克也(86)、中野哲也(87)、島圭介(98)

(田中 記)

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