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本日は御多忙のところを定期総会にご参加頂き、誠に有り難う御座いました。
会長の三浦で御座います。
昨年の総会で会長を仰せつかって1年がたちました。就任前の3月からの理研問題そして年も押し詰まってきた10月の清水先生のご逝去と応用化学科に関わる者にとって、辛い、厳しいことの多い1年でした。教員の皆さんは、まさに一方ならぬご苦労をされた1年だったと思います。
さりながら、前年に受賞された西出先生に続いて、今年度は黒田先生が第67回日本化学学会賞を受賞され、竜田先生の今年春の「瑞宝中綬賞」受勲そして山本先生の今年度文化功労者など、他にも木野先生、菅原先生など応化の先生方が外部から高い評価・栄誉に預かり、早稲田応用化学科ここにあり、と示していただきました。これは厳しい環境の中での幸先の良い再スタートが始まったとの想い・期待を私たちOBにももたらしていただき、まさに愁眉を開いた思いであります。
加えて昨年の総会でご報告しました応用化学科の産学連携の一助にと始めた「未来社会創成の会」フォーラムも逢坂先生主催による第1回に引き続き、黒田先生主催の第2回目を11月に行い、174名の様々な企業の方にご参集いただき、高い評価を受けることが出来ました。
これだけの集客力がある早稲田応用化学科もまんざら捨てたものではないぞ、さすが100周年を迎えるだけのことはある、と大いに自信を持った次第です。
本総会後の6月19日(金)に第3回目を西出先生の基調講演で開催の予定であります。
先生方の頑張りがまさに学生・OBの母校への求心力に直結すると確信しております。
このような我々を取り巻く環境下において、長年応化会活動に副会長として貢献していただいた下井先輩そして逢坂先生のお二人が本総会を持ってご退任されます。当応化会の活性化活動と共に歩まれてその定着に大きな力を発揮され、今日の隆盛を築きあげていただいた訳であり、そのご功績に対しまして深く敬意を表すると共に厚く御礼を申し上げる次第であります。
また、関西支部の市橋さま、中部支部の後藤さまとお二人の支部長が退任され、新支部長に交代されました。お二人の長年に亘るご活躍と本部へのご支援に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。
この1年応化会の仕事を進めていく中で、私は今申し上げました本部の重鎮お二人及び支部のお二人の退任に象徴されますように、応化会はまさに大きな曲がり角に差し掛かりつつあるとの想いを強くして感じて参りました。
この転換点を無事乗り切り将来の発展に繋げていくためには会の運営法そのものを大きく改革していかなければならないという必要性を痛感し、昨年11月に役員会で「運用の円滑化と体制改革について」と言う方針を発表し、この半年取り組んで参りました。
改革の必要性とはすなわち、
この10年間の活性化活動がまさに今の応化会の隆盛を築きあげてきた訳でありますが、逆にその大きくなったミッションに対して会のリソース(人・もの・金)が限られていることから、すでに限界に達しつつあるとの思いに他なりません。
とくに人に関して、が喫緊の課題であります。
今まで応化会活動を支えてこられた関係者の高齢化に伴う退任が始まっており、その一方で定年制延長や健康年齢向上に伴う社会人としての現役年齢延長の流れの中で、シニアも70才近くまで現役同様に働く方が増え、新しいボランティア参加が困難な社会環境になってきたことが会の運営にも影を落としております。
加えて若い世代を中心に活動参加意欲の減退や後ほど会計報告で説明があります会費納付率の大きな減少が進み、この世代への求心力を増すための施策が必須となりつつあります。
そのために善意によるシニア・ボランティアに大きく依存していた会の運用を世代階層型の運営に切り替えていく、また若い世代による応化会の魅力創出のためGive & Takeを自ら考え実行していただくなどの方策を打ち出し、これを推進していくこととしました。
まずは、新しく学生部会と懇談を重ね、新しい活動を自主企画してもらうことになりました。
第1弾として、この4月4日に新入生への応化会啓蒙活動の一環として「新入生歓迎会」を実施し、新入生の8割が参加、総勢200名を超える大盛況の中で開催されました。このほか講演会あるいはパネル討議など学生自主制作のイベントを企画していただいており、新年度に実施する予定であります。
一方、学生委員会の流れで自主的に繋がっている若手社会人の集まりを「若手現役部会」とでも呼称するのでしょうか、応化会として学生部会同様公式な組織として位置付けていく準備を進めております。公式な組織として求心力を増し、同世代への活動参加を促していくことになります。
もちろん会の活動を支えてきたシニアの存在を抜きに会の運営は成り立ちません。しかしながら、現役社会人OBや学生とのワークシェアリングあるいは外部委託による事務局強化など進めることにより、一人一人の活動負荷軽減が実現出来れば活動がしやすくなり、参加へのハードルは低くなるものと期待しております。
同様に負荷軽減策の一環として、従来の活動そのものをチェック&レビューすることによりリソースとのバランスを考慮し取捨選択も視野に入れて全ての活動の再検討を図って活動適正化を進めていきたいと考えております。
成功裏に発展してきた体制を変えていくことは一筋縄ではいかない厳しさがあるが故に、まさに産みの苦しみ、はしばらく続いていくものと覚悟しております。
しかしながらこれらの施策を不退転の覚悟で精力的に進め、この新しい年度には何とか道筋をつけていきたいと考えております。
改革を進め、明日へのさらなる発展に応化会を導き、そして2017年に100周年を迎える応用化学科を盛り立てていくためには、我々執行部隊が全力で取り組んでいくことは勿論ですが、今日お集まりの皆さまをはじめとする会員全員のご理解と母校への熱い思い無しでは実現するものではありません。是非今までに増しますご支援・ご協力をお願い致します。
そして最後に、応化会活動に積極的に参加していただける一人でも多くのボランティアへの志願をお願い申し上げまして、開会のご挨拶とさせていただきます。