第4回早桜会(応化会関西支部)講演会&懇親会報告

(各画像は、クリックすると拡大表示されます)

2012年9月22日(土)、JR大阪駅近くの大阪弥生会館にて早稲田大学先進理工学部応用化学科名誉教授酒井清孝先生をお招きして、平成24年度の早桜会講演会を開催しました。当日の参加者は化学工学を専攻された会員を中心に35名で、卒業年度1956年から2006年まで広い世代の会員が参加し、盛況かつ大変和やかな雰囲気の講演会となりました。


井上会長と講演会場

酒井研出身の脇田理事から講師紹介があり、講演会に入りました。今回の演題である「医工学治療研究における医と工の連携」では、人間の各臓器とその臓器を有機的に連携、機能させる体を、一つのデバイス及びシステムといった視点から捉え、腎不全という治療の難しい疾病に対する透析膜(素材)、透析器(デバイス)及び人工透析(システム)の歴史と医学、工学専門家双方からの挑戦を、初めて聴かれる方にもわかり易くご紹介していただきました。さらには、講演冒頭におかれましてNHKテレビ番組「ためしてガッテン」での放送内容をご紹介頂き、先生のマジシャン姿の映像に聴講者が釘付けになる場面も観られました。


酒井名誉教授の講演

より詳細な講演内容としまして、講演では、医学と工学との学際領域である医工学という分野を発展させていく過程での連携の難しさの一方で、垣根を設けることなく自由な発想とチャレンジ精神さえあれば分野を超えた貢献や発明、発見はできることをフィックやガルバーニとボルタといった著名な学者を例にご紹介頂き、研究の軸足の置き場の重要性は勿論のこと、異なる分野の専門家との交流は必要であるとの言葉を頂きました。

後半では革新的な医療機器の一つとして認識されている人工透析装置を、透析膜の素材、透析装置(ダイアライザー)、治療方式の視点から黎明期より最新技術、さらにはその未来について時折ジョークを交えて頂きながら終始わかり易く、熱く語っていただけました。

講演最後には酒井先生が恩師とされる先生やご尊敬される方々の珠玉の言葉をご紹介頂きました。「レスポンスの無い奴は駄目だ」、「締め切りを守らない奴は駄目だ」といった言葉には思わず胸に手を当てたくなり、「流行ばかり追って地道な研究をしない奴は駄目だ」という言葉には思わず頷きたくなりながら、数々の叱咤激励の言葉を頂き、講演は二時間の予定でしたが、あっという間に過ぎてしまいました。改めまして参加者一同、酒井先生に感謝いたします。


参加者全員の集合写真

講演会終了後は、第2部として会場を移して、酒井先生を囲んでの懇親会となりました。中野理事の司会のもと、井上会長挨拶、前早桜会会長 長谷川さんの乾杯の音頭で始まり、しばらくはアルコールを飲み、歓談しました。その後、司会の指名で酒井研究室OBで指名された数名のスピーチにて会場は盛り上がりました。酒井先生を囲んでの楽しい談笑の輪が会場に幾つもできていました。懇親会は中野理事のエールと肩を組んでの校歌斉唱で幕を閉じ、大変有意義な一日となりました。

----- 懇親会風景 -----




----- 今回の講演会&懇親会を動画風に編集しました。▽印をクリックしてご覧下さい。 -----



当日の参加者

瀧根正道(昭31卒)、津田實(昭32卒)、井上征四郎(昭37卒)、市橋宏(昭42卒)、井上昭夫(昭42卒)、田中航次(昭42卒)、辻秀興(昭42卒)、中島正臣(昭42卒)、一色健二郎(昭43卒)、長谷川吉弘(昭45卒)、山添勝巳(昭47卒)、木内一壽(昭49卒)、吉良浩一郎(昭51卒)、斉藤憲明(昭54卒)、鈴木充(昭55卒)、藤原茂芳(昭55卒)、河田一郎(昭57卒)、斎藤幸一(昭58卒)、和田昭英(昭59卒)、上宮成之(昭60卒)、齋藤広美(昭60卒)、櫻井秀彦(昭60卒)、古川直樹(昭61卒)、脇田克也(昭61卒)、中野哲也(昭62卒)、麻植淳(昭63卒)、大村朋幸(昭63卒)、内藤明(昭63卒)、櫛谷文彦(平1卒)、奥山幸成(平3卒)、福田誠(平3卒)、高島圭介(平10卒)、數田昭典(平13卒)、澤村健一(平15卒)、加藤真裕(平18卒)

(記: 脇田 / 写真: 澤村)

△ページトップへ戻る