早稲田応用化学会関西支部(早桜会) 2012年度第3回懇話会開催結果概要

(各画像は、クリックすると拡大表示されます)


講師の澤村健一氏

早稲田応用化学会関西支部(早桜会)2012年度第3回懇話会を2013年2月23日に開催しました。今回の講師は、最若手の日立造船(株)開発センターの澤村健一氏(2003年卒)に「CO2問題を掘り下げて考えてみる−日本発セラミック分離膜技術の可能性 」と題して話していただきました。

講師は「ゼオライト膜」という日本発のセラミックのナノ多孔性分離膜技術について、早大応化での学部→修士→博士→助手時代での基礎研究を経て、現在はHitz日立造船(株)にて製品化・事業促進を行っています。今回はCO2問題に焦点をおき、公開資料の範囲で同技術の有効性について説明いただきました。


懇話会は、講師が公開資料を活用して参加者に疑問を投げかけ、参加者との問答を繰り返すことによりCO2問題を掘り下げて考えるという、聴衆参加型で行われました。


懇話会の様子

当初は、地球温暖化対策にからめて研究がスタートしましたが、演者は地球温暖化の原因がCO2によるものでない場合も想定し、それでもCO2削減の意義やメリットを見出すことからはじめ、世界の一次エネルギー需要動向、化石資源回収事業動向、火力発電技術動向、CO2回収・貯蔵(CCS)技術動向、CCSコスト内訳、CO2分離技術比較(化学吸着法、物理吸着法、膜分離法等)、セラミック分離膜の長所・短所などからHitz日立造船(株)が持っている技術の強みを生かせるシナリオの構築、今後の展開について、演者からのお話があり、これらのトピックスから、CO2問題に対して時間軸、量、経済性、リスクを意識した議論が展開されました。

応化会員でLinkedIn内の早稲田応用化学会(SNS)をご利用の方は、下記のリンク先にて、澤村氏が引き続き本件に関する議論・意見交換に対応するとのことです。
http://www.linkedin.com/groupItem?view=&gid=3911470&type=member&item=217008610&qid=02147c49-0609-4b31-85e7-676178fee295&trk=group_most_popular-0-b-ttl&goback=%2Egmp_3911470>

懇話会終了後は、いつもの居酒屋に席を移して、酒を飲みながら種々の話題で、楽しい時間を過ごしました。


二次会風景

(田中 記)

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