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関西支部の今年度第1回懇話会(通算第14回)を6月29日(土)15時から17時まで、中央電気倶楽部(大阪・堂島)で開催しました。 今回の講師は、津田 實(新7)氏で、3年前に引き続き2回目の中国に関する講演でした。
商社 蝶理時代の仕事での経験、退職後の旅行での訪問を通じて豊富な中国に関する情報を基にした興味あふれる講演でした。1回目の講演のタイトルは、「中国貿易40年―よもやま話」、今回のタイトルは、「中国ア・ラ・カ・ル・ト(中国の今)」です。
まず、中国の歴史のおさらい。中国の覇権は、漢民族と周辺民族の権力争いの歴史で、王朝が300年~400年で唯一「宋代」を除き武力革命で交代していること。それを頭に入れてから現代中国の真の姿の説明が、多岐にわたって、ご自身が撮られた写真を交えながらありました。 なにしろ13億6千万の人口と広大な国土を抱える中国のこと、国の姿を一面的にとらえることは不可能で、今回は「中国の国力について」という点をキーワードに自称「独断と偏見」に満ちた説明で、「国家プロジェクト」「観光立国・世界遺産修復」「富国強兵」「和諧社会」「権力闘争」「GDP」「土地神話」「尖閣問題」「5大総合商社」とコンテンツ盛り沢山の話でした。
なかでも、ご自身が商社時代に建設に関わられた6,6ナイロンの生産工場に、昨年30年ぶりに招待を受けた体験談は、なかなか見ることのできない写真とともに印象深いものでした。生産量も当初契約の年2万6千トンから自力で10万トンに飛躍的に増設しており、経済急成長典型の一例ということでした。 また土地神話では、胡同(フートン)と呼ばれる路地裏家屋、トイレも共同に住む独り暮らしの老女が、土地(100坪)の評価6億円、毛沢東時代には考えられなかった社会事情の変化も紹介されました。
豊富な内容に比して時間が足りなかったため、少し急ぎ足になったのは残念でしたが、またあらためて第3弾をやっていただければと思います。 最後に、故高坂正尭氏の「アメリカとは仲良く、中国とは喧嘩せず」の40年前の言葉で講演を結ばれました。
懇話会の後は、いつもの居酒屋に席を移して、中国の話題の続き、参加された現役医師の苦労話等いろいろな話題で話に花が咲きました。
(田中 記)
懇話会出席者(15名)
津田實(新7)、吉崎洋之(新15)、岩本晧夫(大修15)、市橋宏(新17)、田中航次(新17)、辻秀興(新17)、斎藤幸一(新33)、齋藤広美(新35)、脇田克也(新36)、中野哲也(新37)、島圭介(新48)、數田昭典(新51)、澤村健一(新53)、加藤真裕(新56)、津高絵美(新57)