早桜会第22回懇話会実施報告

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講師の酒井宏水氏

早桜会第22回懇話会を、2月20日(土)15時〜17時、中央電気倶楽部(大阪堂島浜)で開催しました。

今回の講師は、奈良県立医科大学教授の酒井宏水(新39回、土田研)さんで、1994年博士課程修了後、早稲田大学、慶應義塾大学等で研究を続けられ、2013年奈良県立医科大学に着任されました。今回は、「ワセダ型人工赤血球の奈良医大における研究開発状況」と題して、恩師土田英俊先生のライフワークでもあった「人工酸素運搬体」についてわかりやすく解説していただきました。


講演要旨は以下の通り

人工赤血球(ヘモグロビン ベシクル)は、精製濃縮ヒトヘモグロビン水溶液をリポソームに内包した微粒子である。血液型がなく、病原体を含まず、長期間備蓄できることが利点である。この濃厚な微粒子分散液について、動物試験により安全性と有効性を明らかにし、臨床応用を目指している。物性面で赤血球の性能を凌ぎ、輸血の代わりとしての利用のみならず、虚血性疾患に対する効果や臓器灌流液としての利用法、また一酸化炭素運搬による抗炎症効果も明らかになってきた。

講演後、昨今の輸血血液不足、血液の備蓄期間の短さ等我々にも身近で深刻な問題であるため活発に質問が出され、演者と意見交換を行いました。 近い将来、講演内容にもあるように輸血代替利用のみならず、様々な分野にも利用範囲が広がることを望みつつ講演終了となりました。

講演終了後、いつもの居酒屋に席を移し、様々な話題でいつものように盛り上がりました。


講演会の様子

(文責 田中)

出席者:
津田實(新7回)、井上征四郎(新12回)、前田泰昭(新14回)、市橋宏(新17回)、井上昭夫(新17回)、田中航次(新17回)、岡野泰則(新33回)、斎藤幸一(新33回)、和田昭英(新34回)、齋藤広美(新35回)、櫻井秀彦(新35回)、中野哲也(新37回)、大村朋幸(新38回)、石谷春奈(新39回)、酒井宏水(新39回)、島圭介(新48回)、 數田昭典(新51回)

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