河村会長から冒頭、応用化学会の活性化の活動も10年を迎え、同志のボランティア活動により初期の目標を概ね達成出来、会員各位の理解、協力に敬意と感謝の意を表された。
まず、教員の研究努力、指導力の成果があり、OBの各々の分野における活躍が支えているという構図を示され、受賞・要職への就任(竜田栄誉フェローのアメリカ化学会賞、有機合成化学特別賞の受賞、逢坂教授のアメリカ電気化学会の会長就任、西出教授の日本化学連合会の会長就任、西出、黒田、小柳津教授が研究部門の2013年文部科学大臣表彰科学技術賞の受賞等々の現実)は応用化学部門において国立大学と比べても遜色のない成果であることを示された。加えて、文部科学省査定の最高位(Sランク)の教授として、逢坂、西出、黒田教授が居られ、文科省支援の各種プログラム(グローバルCOEプログラムの教育研究拠点に選定され2012年度補助金交付となり、西出教授を中心にリーディング理工学博士プログラムの拠点に今後7年間決定、逢坂教授を中心にしてCenter of Innovationの産学連携の拠点として建物建築費を取得)を私学として唯一取得していることへの裏付けと説明され教職員各位の努力に敬意と感謝の意を表された。
応用化学会については、その活動のフレームは概ね確立出来たと思っていること。ホームページの充実、奨学金制度の継続(今後資金の補充が必要となるが、あと5〜6年は継続可能。寄付を継続されている会員も居られ、志を頂ける方は是非応用化学会事務局へご一報頂きたいこと)、学生の就活支援「先輩からのメッセージ」には60社の協力を得て、これらの会社に卒業生の50%が就職するという成果、若手OBコミュニケーションツールとしてSNSを活用したネット応化会の開設(加入者約400名)という現状を示され、この額縁にどんな絵をおさめていくか、これまでの活動の延長では停止画像になり応化会の更なる発展に繋がらない、動く画像を描いてみたいもので、いかに現役の集団を応化会活動に取組むかが現執行部の最後のターゲットであることを伝えられた。
総会の際に各教授に研究内容を披露して貰っているが、現役会員に年1度総会へ参加を促す企画であること、評議員会の活性化のため委員を改選し、新卒業生には研究室毎の評議員を任命したこと。そして今年は、主だった会社の代表にお願いして大学との連携を模索してもらうことを考えていることを伝えられた。 最後に、少なくとも基礎造りをして次の世代にバトンリレーをしたいと思っており、会員諸兄へのご協力をお願いされた。
菅原庶務理事及び本間会計理事より各々「2012年度事業報告案」及び「決算案」の説明がなされ、特に、収支決算書では、収支補填準備金を100万円取崩し 32万円(予算比138万円減)、正有志会員会費623万円(新しい会費納付方法により次年度以降期待)、学生会員会費 119万円、名簿発行賛助金45万円他で収入1,163万円、支出は、1,163万円となったことを資料に基づき説明。
監査報告として、速水監事から、5/9に2012年度の会務・会計監査を実施。種々説明頂き、領収書・帳票類・通帳類を点検した結果、適正に処理されており、記載の通りの報告書内容が正しいことを報告された。
以上により、2012年度事業報告案及び決算案が承認された。
菅原庶務理事及び本間会計理事より各々「2013年度事業計画案」及び「予算案」の説明がなされた。
特に、収入では、正有志会員会費を30万円増の660万円と見込み、収入1,111万円、会支出では、会報費を秋号は会費納入者にのみ発送することで経費削減を求めるもの。用品費の増額は 老朽化した事務局のPCの買換え10万円を含むもので、支出計1,111万円とすることを説明。
以上により 2013年度事業計画案及び予算案は承認された。
大矢庶務理事より、会則第4章役員、第20条(役員の構成)で、昨今の活動に伴い負担が大きくなっていることから副会長を3名から4名に1名増員するもの。
第5章評議員および評議員会、第30条(評議員の選出)2013年度以降はラボリーダー経験者を中心に教室が推薦する者を加える。 第31条(評議員の任期)2年毎委嘱状をお送りしていたが、無期限とし、辞退する場合は後任を推薦するものとする。 第32条(評議員会)ネット応化会(LinkedIn)上に評議員会のサブグループを作り、原則評議員全員登録し、通常の連絡手段とする。
以上により、承認された。
河村会長より、先の会則の承認を受けて、昨年総会以降の改選された主な役員を紹介方々報告された。 主任教授となられた桐村副会長、4人目の副会長となる三浦副会長、井上関西支部長の交代となられた市橋理事、新たに教授となられた野田理事。
(役員一覧は 2013年度 応用化学会 役員リストご参照⇒こちら)
桐村副会長より、応用化学科の現状として 今年3月応用化学科の卒業生130名、修士69名、博士10名(9月、3月合計)を世に出し、4月には164名の入学者を迎えたこと。新しく野田優教授(昨年9月)、下嶋敦准教授(今年4月)を迎えたこと。講義を持つ教員としての助教として、3年目を迎えた古屋助教に加え、鈴木助教(有機化学合成分野)、瀬下助教(触媒化学分野)を迎え、応化の教員数も比較的多く、極めて優れた方に恵まれていることを報告された。
受賞関係では、2013年度「科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術省」を黒田教授の受賞、西出教授・小柳津教授の連名での受賞、竜田栄誉フェローの「米国化学会賞および有機合成化学協会の有機合成化学特別賞」受賞、化学部門の博士課程の学生を対象とした「卓越した大学院拠点形成支援補助金」も決定し、応用化学科も順調に進んでいるとの報告をされた。その中で、就職状況は昨年に比べ少し厳しいと聞いているので、卒業生の方々からお声掛け頂ければとお願いもされた。
最後に2017年に応用化学科は100周年を迎えること、これを意識して我々教授は前に進んでいることを付け加えて挨拶を締めくくられた。