早いものである。還暦を迎えた多くの仲間がクラス会の後、同好の呼びかけで始まった囲碁の会・「ウロウロ(烏鷺)会」は会を重ねて85回。月ほぼ1回の開催だから、少なくとも7年は続いていることになる。物故者を除くと同クラス生70人のうち毎回集まる15,6人は相当な数である。
はじめの頃には会場を日本棋院の八重洲、市ヶ谷などと転々としていたが、途中から小田裕司さん(日本鉱業・元常務取締役)の計らいで新日鉱六本木クラブが定席になり、会の発展と安定が促された。 まず、交通の便がいい。囲碁の後の宴席は毎回趣向を凝らした料理でこれもいい。ふぐちり、きりたんば鍋、イベリコ豚のしゃぶしゃぶ、神戸牛のすき焼き、などなど。料理は変わっても酒は当初から青森「田酒」の冷酒に決まっている。これがまたいい。下戸でもちょっと飲みたくなる口当たりのよさである。
宴席にだけ顔を出す輩もたまにはいるのも頒ける(歓迎、歓迎)。終わったばかりの闘い(囲碁)の勝利を誇り敗北を悔やんで口舌の攻防も、懇親に華を添える。
さらには、多くの仲間が職を離れたいま、なにものにも束縛されることなく世相を論じ、スポーツを評して談論風発、あるいは古稀の体のチューニングをこまごまと語り、あるいは青春の日に思いをはせ懐かしむ。
最近では、しかし、以前より酒量は減り宴会の時間は短くなった。こうしてきわめて健康的な夜の六本木の2時間余が過ぎると、次の例会で再び見えることを約して散会になる。誰が最後のメンバーになるかなどの心配は無用、その残留争いはまだまだ先である。当面は、下手は下手なりにもがいて昇段昇級争いが轍烈の様相を呈している。
かわいいではないか。
2009.12.25
世古口 健 記
対局の様子 |