同期会便り

早稲田応化新一会開催報告

(写真は、クリックすると拡大表示されます)

新一会は、新年会、暑気払い、忘年会と年三回以上実施しています。この写真は、河村応化会会長をお招きした暑気払いの写真です。


平成25年7月19日 早稲田応化新一会(参加者11名)  柳橋亀清楼

小田豊三  加藤 弘  矢澤龍弥  鈴木 滋  岡田治雄  東野博樹 常岡 正  百目鬼 清  河村 宏  杉山 馨  櫻山安彦  (敬称略)


新制1回生の早稲田大学応用化学科の昔話

我々が早稲田に入学したのは昭和21年4月終戦の翌年で、日本は混乱の真只中で不安に満ち溢れていました。入学した学校は旧制第一早稲田高等学院理科で、大学理工学部各科への進学が決まっていました。学生の大半は陸海軍の将校養成学校(陸士・海兵等)からの復員者で、旧制中学校(5年制)出身者は少数でした。昭和24年4月大学進学の時、早稲田大学は他大学より1年早く新制大学への移行を決めましたので、我々は新制大学3年に編入となりました。我々新入生の歓迎会の時、事件が起きてしまいました。自ら申し出て学級委員となった学生が壇上に上り、某政党加入へのアジ演説を行ったのです。これが大問題となり、応用化学会の先輩方の怒りは極めて厳しく「斯かる無礼な学生がいる学級からは将来、企業では一切採用せぬ」とのお叱りを受け、担任教官から直ちに委員の交替を厳命されました。

この年の夏休みは有志が集り、関西九州方面(京都・大阪・宇部・岩国・下関・八幡)への企業見学旅行を計画し、実施しました。京都では除虫菊の研究とサントリーの山崎工場を見学しウイスキーを全員土産に戴き、宇部では宿泊した宿が割烹旅館だったので、稲門会の先輩が、芸者さんを呼んで下さり、全員初めての経験で強烈な印象が残っています。岩国では山陽パルプ工場を見学し、錦帯橋を見物、下関では林兼商店(日本水産)の東洋一の冷凍倉庫で冷凍された鯨のペニスの陳列に驚嘆し、門司ではビール工場でビールをご馳走になりました。最後の訪問先八幡製鉄では、引率の篠原 功先生と同期の設楽正雄先輩(熱管理課長)には、我々の無理な希望(熔鉱炉・コークス炉・電気炉等の製品取出し状況の見学)を快く聞いて戴き、其の時刻に合わせて現場へトラックを配車して下さるご配慮をして戴きました。思い出深い見学旅行となりました。

我々の卒業は昭和26年3月で、旧制最終卒業の一年先輩の方々と同時卒業となり、他大学からは新制の卒業生は無く、受入れ企業側も新制の学生には余り興味を示さず、極めて不利な就職活動を強いられました。結果として就職出来たのが僅か10名程度でした。新2、新3の就職は景気の向上も幸いして良かったと記憶しています。

この頃の事情もあってか、我々は仲間意識が非常に強くなり、折にふれて自然と集まるようになり強い絆が生まれる事になったと信じています。昭和35年頃から在京幹事会と称して、1年に数回(新年会・応化会総会・暑気払い・忘年会等)会う事にして旧交を温めていました。今年も4回開くことになっています。会合の終了時には次回の日時と場所を決め会場を予約しています。さらに高等学院のクラス会(KL会、MN会等)も結成されていて、年2回実施しています。

〔追記〕

応用化学会ゴルフ会(年2回)は、昨年度より各卒業期のグループを一つにして、実施しています。応用化学会の事務局が運営しています。同窓諸兄の親睦の為になればと思っています。多数のご参加をお待ちしています。

(新一会 幹事 百目鬼 清、 加藤 弘 記)