12月9日土曜日に第3回学生企画フォーラムが開かれました。学生企画フォーラムは、学生委員が主体となって企業の方々の協力を仰ぎ講演会を開くというイベントです。応用化学科が標榜する「役立つ化学、役立てる化学」を身近な企業から学ぶことをコンセプトとし、2015年から開かれています。第1回のサントリー様、第2回の資生堂様に続く第3回となった今回はブリヂストン様にご協力頂き、講演会が開かれました。
始めにブリヂストンの人材開発部の西森結実様より企業の概要についてお話して頂きました。ブリヂストンはタイヤのシェアが世界一で、現在世界各地に拠点を持っています。それに加え、化工品事業も行なっているため多彩な業界との関わりがあり、応用化学とは関連の深い会社であります。続いて早稲田のOBOGでもある佐治俊介様、大友真由美様にご講演頂きました。
佐治俊介様 「早稲田から世界へ 〜外国の人と働くって?〜」
佐治様は高分子化学に興味をお持ちで早稲田の応用化学科に進学、のちに高分子化学の西出研究室を出られ、ブリヂストンに入社されました。ブリヂストンではゴム材料の研究をなさっています。入社当時から海外で働きたいという思いがあり、実際に海外事業所に2年間派遣されました。海外で仕事をするにあたって英語研修や異文化研修を受けられたそうですが、海外と日本の仕事のやり方の違いには驚かれたそうです。言葉や文化の違いを乗り越えるために、自分の意見を図や表を使ってわかりやすく説明することだけでなく、コミュニケーションの仕方を相手に合わせることが必要だったと語ってくださいました。最後に学生へのメッセージとして、自分の枠を決めないこと、本当にやりたいことを仕事にするべきだということ、今を本気で楽しむべきだということ、という三つのアドバイスを頂きました。
大友真由美様 「働きやすい会社って、どんな会社? 〜ブリヂストンで働く“ワセジョ“として」
大友様は早稲田の化学・生命化学科を修了し、ブリヂストンに入社され、現在は航空機タイヤの材料設計をされているそうです。会社で行う研究開発について、性能を求めるだけでなく工場で生産できる形にしなければいけないことが難しいとおっしゃっていました。問題について対処法を考える前に、現象をよく観察し理解することが大切であるそうです。働きやすい会社として一般的に言われる、福利厚生に関する制度が整っているということの他に、仲間や上司など、働く環境が良いことが重要だとおっしゃっていました。また、女性の社員については、ブリヂストンでは年々増加しており、技術系でも25%の方が女性であるそうです。男女が分け隔てなく気持ちよく仕事ができることが働きやすい会社にとって必要だと語ってくださいました。
ご講演の後は質疑応答を経て懇親会へと移りました。橋本副会長の挨拶から始まった懇親会では、講演してくださった3名に加え2名の社員の方もいらっしゃって、OB学生も交えた立食形式で進められました。学生の質問にも気さくにお答えしていただいて、会は和やかに進められました。
学生企画フォーラムでは学生にわかりやすく講演をしていただいて、学生は社会のことを知る良い機会となったのではないでしょうか。これからもこのようなイベントが続けば良いと思います。最後になりましたが、ご講演いただいた3名並びに懇親会から参加してくださった社員の皆様、ありがとうございました。
文責:応用化学科1年 西尾 博道(2017/12/30)