8月27日(土)にキャリアセミナーを対面形式にて実施しました。本企画は変化が激しい世の中で自分らしいキャリアを歩むためのきっかけ作りを目的として開催されました。参加学生はM2が4名、B4が3名、B2が2名、B1が1名であり、2名の講師の方をお迎えしました。講義とワークショップから構成され、講義ではそもそもキャリアとは?という問いから始まり、キャリアを考える必要性および、講師の方のキャリアについてお話をいただきました。ワークショップのグループワークでは社会人基礎力について活発に話し合いが行われ、テーマを通して考え方の違いや自分自身では気が付かない強みなどを学びました。企画終了後も質問が絶えず、参加者の顔つきが開始前とは少し変わったように感じました。
講演では、キャリアとは仕事だけではなく生き方そのもの「轍」であるものの、日本人の約8割が迷子になっていると始まり、VUCA(Volatility(変動性),Uncertainty(不確実性),Complexity(複雑性),Ambiguity(曖昧性))の時代である今日では、自身のキャリア形成は個人だけでなく企業にとっても重要で、その形成においてアイデンティティとアダプタビリティを掛け合わせた心理的成功が必要であり、そのために目標設定と自身の現状を知ることが必要という内容でした。また、講師のお二方である市場様と福所様から研究職、研究職以外のキャリアパスについてご自身のキャリアをお話いただきました。
ワークショップは「「社会人基礎力」で考える、あなたのキャリアビジョンについて」をテーマに行われました。社会人基礎力を構成する3つの能力、アクション、シンキング、チームワークのために必要な能力要素から、働く上で最も重要だと思うもの、現時点で自身が得意なものおよび、今後伸ばしたいものについて、まずは個人で理由も含め考え、次にグループで共有し、全体で発表しました。
私が印象に残ったことは、市場様のキャリアのお話にあった「ロールパーツ」の話です。キャリアに関する話で多く言われるのは、具体的な目標とする人いわゆる「ロールモデル」を見つけるということですが、ある人そのものではなく目標にしたい部分を見つける「ロールパーツ」を見つけていくことを市場様は話されていました。大学生は今までよりも多様な人と話す機会が多くなると思いますが、その方々からそれぞれ何を学び、その中で目標とする点をパーツとして持ち帰って、自身のキャリアの形成に生かすのが重要だと思いました。また、ワークショップでは私たちのグループはメンバーが選んだ能力要素を当てていく形式で進めていきましたが、想像よりも当たり、その人の人柄から何を選ぶかなどがわかると感じた反面、自身が今まで過ごしてきた状況によってその選択や社会的な重要性などの考え方が大きく異なることを学びました。さらに、学生からの質問では、キャリアに関して「本当にそれでいいのか?」と疑問を持った際に転機に巡り合うための方法について聞かれ、福所様からアンテナを常に張っておくことと回答をいただきました。私はその回答に対して、そのためには目標設定がなされていることが必要だと感じ、自身も含めその目標設定が曖昧な人が多いそうだと思いました。しかし、好奇心から物事を取り組むことはいつか繋がり人生を豊かにするというお話をいただいていたことから、比較的自由に行動しやすい学生のうちに様々なことにチャレンジしたいと思いました。
最後となりましたが、ご参加いただいた学生の皆様、企画運営にご尽力いただきましたOBの皆様、そしてお忙しいなかご講演いただきました市場様ならびに福所様にこの場をお借りして深く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
文責:B4髙田こはる