2021年5月15日(土)に第1回若手定期交流会を開催しました。その概要をここに報告します。
早稲田応用化学会では、これまでに応用化学科の学部を卒業後15年までのOBOGで集結した『若手会員部会』を発足し、学生が企画する各イベントへ参画することで、学生との連携を図って参りました。今回はコロナ禍の影響によりZoomを用いてオンラインで行いました。各分野で活躍されている応用化学科のOBにお集まりいただき、学生に講演をしていただいた後、Past・Present・Futureの三つのテーマに分かれて懇親会を行いました。そのプログラム概要を以下に記します。
1. 日時 2021年5月15日(土)
2. 会場 (Zoomによるオンライン開催)
3. 内容
14:00~14:10 オープニング
14:10~14:35 「チャンスは行動力に比例する~若手会員定期交流会について~」
14:35~15:35 「ビジョン、ミッション・パッション・アクション&コミュニケーション~自分経営及び目標設定~」
「自己分析及び自己変容~エゴグラムによるアプローチ」
14:45~16:45 「ロバを売りに行く親子」
17:00~18:00 「人生漂流記:工場労働者が経営コンサルタントになるまで」
18:00~18:30 質疑応答及び感想文
18:50~ オンライン桜花会2021
交流会開始前に橋本正明副会長、及び下村啓100周年事業担当理事からの挨拶が代読で読み上げられました。現在のコロナ禍によって変わりつつある世の中をどう渡っていくのか、交流会の意義について若手OBや学生へのエールを頂きました。
14:10から劉雲龍さん(元酒井小堀研、三菱ケミカル株式会社)
からの講演が行われました。学生時代や入社後の体験から始まり、会社説明や業界の話をしていただきました。また、事前に配布された資料・エゴグラム分析表を使って、自分を分析し、将来の自分のなりたいビジョンを見据えて考えて行動することの重要性についてもお話をしていただきました。
講演者の略歴:
2006年3月 応用化学科にて学士(工学)を取得
2008年3月 東京工業大学大学院にて修士(工学)を取得
2008年4月~ 三菱化学株式会社(現、三菱ケミカル株式会社)
2020年3月 早稲田大学大学院経営管理研究科にて経営管理修士(MBA)を取得
早稲田応用化学会交流委員
又、15:45から山岸弘大さん(元関根研、三菱商事株式会社)に講演をしていただきました。シリコンバレーでの経験や寓話の一つである「ロバを売りに行く親子」を中心に、自分がもっている「ロバ」(個性・信念・主張・生き様)を形成していくことについてお話をいただきました。
講演者の略歴:
2014年3月 応用化学科にて学士(工学)を取得
2016年3月 応用化学専攻にて修士(工学)を取得
2016年4月~ 三菱商事株式会社
休憩をはさんだ後、17:00から高橋瞭介さん(元西出・小柳津研、ボストンコンサルティンググループ)から講演をしていただきました。工場勤務からコンサルタントの分野に転職したという経験や、学生時代にしていたこと・しておけばよかったこと・失敗したことなど、学生にとって身近な話題までお話をしていただきました。また質疑応答では仕事の内容から学生時代のことまで丁寧に答えてくださりました。
講演者の略歴:
2013年3月 応用化学科にて学士(工学)を取得
2015年3月 応用化学専攻にて修士(工学)を取得
2015年4月~ 東レ株式会社⇒ボストンコンサルティンググループ
OBさんからの講演が終了し、学生から感想が述べられた後、休憩をはさんでオンラインによる懇親会が行われました。学生時代のことについて話す「Past」、現在の仕事のことについて話す「Present」、またポストコロナの将来について話す「Future」の3つの部屋に分かれ、少人数で行いました。学生生活のことから将来解決していかなければならない問題まで様々な質問に答えていただきました。
オンライン桜花会の風景
最後に
現在、コロナ禍による影響で同級生でさえまともな交流が出来ない中、社会で活躍されている若手OBの皆さんの貴重なお話をいただき、私たち学生にとって参考になることも、多く、非常に良い勉強となりました。対面での開催がかなわずオンライン開催となってしまいましたが、フランクな雰囲気で楽しむことができ、オンラインならではの良さもあったのではないかと思います。今後も貴重なこの会を継続させ、応化の輪をさらにつなげられればと思います。
集合写真
最後に、お忙しい中、第1回若手会員定期交流会に参加していただいたOBの方々、ありがとうございました。
学生からの感想(一部抜粋)
B1での参加は早いかなと思っていましたが、今後の道標のつけ方について大変実りある講演でした。むしろ、早い段階でこのような機会をいただけて幸いです。
法律に触れず、身に危険が及ばない限りで今のうちにたくさんチャレンジしようと思います。
また、好きなことを仕事にするのか、はたまた得意なことを仕事にするのかなど、漠然と一人で考えていたのですが、社会人の先輩方の話を聞くことで仕事に対する考え方の軸の持ち方は何となくイメージできるようになりました。まずは自分のことをよく知るところから始めるために、大学生になってからつけ始めた日記を続けたいと思います。自己分析も習慣化させて、例えば一か月のスパンで自分の成長、考え方の変化をとらえられるようにしたいと思います。
三者三様の内容ではありましたが、共通して自らの経験を楽しそうに語っておられるのが印象的でした。僕もそのように振り返れるような道を歩めるよう、今日からできることを積み重ねようと思います。(学部1年)
本日はお忙しい中このような講演会を開いていただきありがとうございます。
「チャンスは行動力に比例する」という言葉に改めて共感しました。高校生までは受動的に過ごしてきましたが、大学では貪欲に多くのことに挑戦していきたいです。また、エゴグラムで分析すると自分はうつ病タイプであることにショックを受けました。特にFCの項目が3ととても小さかったので、大学生活で多くの経験をして感受性を豊かにしていきたいです。
山岸さんの「ロバを売りに行く親子について」が特に講演会で印象に残っています。自分は批判を恐れて行動が遅いです。どのようなことをしても全員を納得させることは難しいということを聞き、そのような考え方があるということに驚きました。今後は失敗を恐れずに挑戦し、フィードバックを得て改善していきたいです。ロバを持っていると可能性が広がるという話も面白いと思いました。早稲田での生活を通じて多くのことを経験し、たくさんのロバを持ちたいです。
「現状自分の強みは何か」と聞かれると即答できません。応化委員の活動や他の課外活動を通じて自分の強みを早稲田での生活を通じて発見し、強固なものにしていきたいです。(学部2年)
劉さんのお話
色々なキーワードがあったと思いますが、自分は目標設定と考える力と行動の3つ大切だと思いました。というのも、社会は自分の思ってる以上に変化していて、成功した人と同じ道を歩んでも成功するとは限らない状況のなかで色々悩むことがあると思います。でも、目標設定をしてそのためにどうすればいいか考えて行動することで、おのずのやるべきことがみえてきて、仕事とか研究とか人間関係とかで成長していけそうだと思いました。
山岸さんのお話
休み時間とか言ってましたが結構タメになることばかりでした。
大きな方向性をもつとか、勝利条件を自分で決めるとかなるほどと思うことが色々あって噛み砕けです。
全員が納得できるのは難しいので、失敗を恐れずとりあえずたくさんアイデアをだし、フィードバックをもらうことが成長に繋がる、またそれを高スピードで行うということを心に残しておきたいと思います。これから自分のロバをちゃんと見つけたいです。
高橋さんのお話
YouTubeの好きなことで生きていくとか、やりたいことをやるとか、色々なとこで言われてるけどなかなか実行できることではないなと思いました。
自分も研究室見学行ったり人の話聞いたりするとこっちがいいんじゃ?って思ってしまいます。
でも自分のやりたいことじゃないとやっぱ嫌だよなっていう思いがあるし、好きなことだから頑張れるって言うのもあるので、いろいろ広く考えて、やりたいこと言語化してやっていきたいなと思います。
あとやってみたことが後で繋がってるという話もありましたが、山岸さんとも繋がるかもしれませんが、とりあえずやってみるというのもやってみたいです。
どの話も、目標ややりたいことを決めて、そのために行動する・アイデアを出すって言う点で繋がってるなと思いました、なるほどなと思うだけじゃなくて自分の行動に移していきたいです。(学部3年)
ご参加いただいたOB
(Room No.2001 Group A & B)
古川 周平:凸版印刷(元西出・小柳津・須賀研、2019年度卒)
田中 徳裕:東京エレクトロン(元平沢・小堀研、2018年度卒)
神守 広一郎:AGC(元西出・小柳津・須賀研、2020年度卒)
増田 陸:ENEOS(元平沢・小堀研、2020年度卒)
池川 広樹:ネオキャリア(元菅原研、2020年度卒)
(Room No.2021 Group A & B)
住田 裕代:大日本印刷(元西出・小柳津・須賀研、2019年度卒)
福島 みのり:パナソニック(元逢坂・門間研、2019年度卒)
尾崎 正彦:ENEOS(元菅原研、2016年度卒)
加藤 幸清:日本製鉄(元黒田研、2015年度卒)
(Room No.2041 Group A & B)
上宇宿 雄哉:住友電工(元黒田・下嶋・和田研)
山岸 弘大
柴田 俊:ダイキン(応化⇒元生医・常田研、2010年度卒)
劉 雲龍
学部2年 中村勇渡