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2020年度学生&若手OBOG交流企画

今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、例年実施している縦割り交流合宿ができませんでした。そこで、オンラインで学生と若手OBOGがフランクに交流できる企画を開催しました。

2021年2月13日(土)にオンライン会議ツールZoomを用いて本交流会を行いました。

はじめに、全体で若手OBOGの方々に名前と卒業年、研究室、会社名などの自己紹介をして頂きました。同じ研究室の出身でも全く異なる経歴を持っていらっしゃる方も多く、ひとりひとりのお話がとても興味深く学部1年の私でも研究室や仕事のキャリアについての具体的なイメージがわきやすかったです。

次に、少人数のブレイクアウトルームにわかれて、若手OBOGと学生が交流できる企画を実施しました。

1回目のブレイクアウトルームでは、3-4人のグループにわかれ、自己紹介文をひとり3文作成しました。自己紹介文はその人の意外な一面や面白いエピソードなどを説明したもので、グループで話し合いながら作成しました。制限時間は15分ほどあったのですが、話を深掘りしていくうちに時間はあっという間に過ぎていきました。単に名前や経歴などを説明するよりも、よりその人のことを深く知ることができ面白かったです。OBOGの方々や先輩と話すのは緊張しましたが、気さくに話しかけてくださり楽しい時間を過ごすことができました。

2回目のブレイクアウトルームでは、5-7人のグループにわかれ、1回目のアイスブレイクで作成した自己紹介文が誰のものであるのか当てるゲームをしました。3つの文から特定するのは難しかったですが、OBさんが話を振ってくださり、互いに質問をしあって特定していきました。グループ内で質問に当てはまる人は挙手などをして絞っていったのですが、表情の変化などから見抜く様子が心理ゲームのようで面白かったです。

自己紹介文のゲームの後、若手OBOGの方に仕事紹介などをしていただく予定でした。時間の関係上今回はできませんでしたが、OBOGの方から直接、研究室や大学生活、アルバイトなどの身近な話を沢山聞くことができたので良かったです。

私は今回このような企画に初めて参加しましたが、初対面の私でも気さくに話しかけてくださり、終始和やかな雰囲気でした。始めは不安もありましたが、若手OBOGの方々や先輩方との交流では、充実した濃い時間を過ごすことができました。今回は2時間という短い時間であり少人数での交流が多かったため、機会があればお話しできなかったOBOGの方々や先輩とも交流をしてみたいと思いました。オンライン上ではありましたが、貴重な良い経験をすることができました。

文責:B1寺島佳鈴

2020年度 企業が求める人材像

11月14日(土)に「企業、が求める人材像」が開催されました。本企画は、学生の役にすぐに立つような就職活動セミナーや企業説明会とは異なり、テーマに沿って会全体で活発に意見交換と議論をして、将来どこかで役に立てるように見識を広げることを目的としています。

本年度のテーマは「アントレプレナーシップに学ぶ」となりました。「アントレプレナーシップ」は初めて聞く言葉であったためすぐに調べ、起業を指す言葉だと分かった際は、「起業について学ぶことが将来の役に立つことはないだろう」と思いました。結論として、この考えは間違っていました。

実際に本企画では、アントレプレナーシップを専攻して日本人で初めて博士号を取得された、早稲田大学商学学術院の東出浩教教授をお招きし、二部構成で会を進めました。

第一部は東出教授によるアントレプレナーシップについての講義でした。起業を行う目的とは「お金を稼ぐこと」のみならず、自らのアイデアをベースとして、何かに没頭できたりその行動に意味を見出せるような環境を自ら構築し、自分の理想とする形を作り上げることであると学びました。また東出教授は起業のための必要条件が「失敗を恐れずに行動してみること」であることも強調されていました。

第二部ではアントレプレナーシップについての海外の動画(アイデオ社のショッピングカートを5日間で作る)を鑑賞した後、東出教授と学生間で円滑な討論を行いました。動画はすべて英語であったものの、参加者たちが自由な発想のもと討論したり実際にカートを試作してみて、和気あいあいと何日間も改善を何度も繰り返し、その中で利便性も追求した独自のカートを完成させる様子が映っておりました。またその後の討論では、学部1年から修士2年の学生および参加されたOBの方まで、日本や諸外国の文化の違いにも踏み込みアントレプレナーシップにも着眼点をおきながら、今後の社会についても深く議論を行いました。

私はこの企業が求める人材像に参加して、応用化学科の学生はただ研究を行うだけでなく、アントレプレナーシップを持つことで、世界全体を大きく動かす可能性があるのだと学びました。和田先生が会の途中で「iPhoneをただ買う人間であってはいけないよ」とご発言された通り、「今後の社会を良くしていくのは自分たちだ」という意識のもと、主体的に行動することが大切であることに気づきました。

そして最後に、新型コロナウイルス感染症下においても感染対策を徹底することで、対面での開催を実現でき、学生たちの視野を広げる貴重な会となりました。講義をされた東出教授、企画構成の主導をされた和田先生および運営にご協力頂きました皆様に厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

 

文責: M1 藤田聖也

2020年度 理工展

11月7日、8日に理工展が開催されました。今年は新型コロナウイルスのため、オンラインで開催されました。

応用化学会学生委員会では「応用化学科についての展示」、3つの実験「人工イクラでスノードームを作ろう!」「ケミカルライト」「着色してみよう!!」の4つの企画で出展しました。

 

バーチャル理工展アプリも今回の理工展用につくられ、web版とアプリ版の両方での参加が可能となっていました。アプリの方では実際のキャンパスが再現されており、ゲーム感覚で楽しむことができました。

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  「応用化学科の展示」は例年、ブースで時間割や学生の日頃の過ごし方、研究室、講義で使用する教科書などを紹介していました。今年は対面で学生による説明はできませんが同様の内容を参加者様にご提供できるように工夫しました。学生生活については今まで大学で撮影してきた写真を学生から集めて動画にまとめ、私たち応化会学生委員会の紹介もその中に含めました。他にも学部1~3年生の学生にアンケートを実施し、それに基づいたクイズも掲載しました。

 

「人工イクラでスノードームを作ろう!」「ケミカルライト」「着色してみよう!!」の実験企画は事前に実験の撮影を行い、その編集動画を掲載しました。毎年のようにご来場いただいた皆様に体験していただくことができないため、視覚的に楽しんでいただける内容にしました。動画の中にパワーポイントを用いた説明を取り入れたり、実験の詳しい原理や日常ではどんなところに役立っているのかなど時間をかけて説明できたりとオンラインならではのメリットもありました。

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イレギュラーな形式での開催となり、戸惑う部分も多かったですが、無事に理工展を終えることができました。予想以上にたくさんの方がご覧になってくださり、「分かりやすかった」「応用化学科について知ることができてよかった」などの嬉しいご意見を頂戴しました。

 

オンライン開催ならではの利点もありましたが、応用化学科に興味を持ってくださっている方、体験実験を楽しみにお越しくださる方と接することができなかったのは残念です。早く感染症が収束し、来年の理工展は例年通り開催できることを願っています。その際はまた多くの方にキャンパスまで足を運んでいただけると嬉しいです。オンライン理工展で私たち応化会学生委員会の企画に参加してくださった皆様ありがとうございました。また今回の理工展参加につきましてご理解、ご協力いただいた方々にこの場を借りて感謝申し上げます。
文責 桐木理沙

 

2020年度 新入生交流企画

今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、早稲田応用化学会学生委員会に新たに入会した学部1年生との交流会を対面で行うことができませんでした。そこで、オンラインではありますが班ごとに分かれてクイズ大会を開催し、学部2、3年生の委員との交流を図りました。

2020年10月31日、オンライン会議ツールZoomを用いて本交流会を行いました。まずは上級生と学部1年生の交流としてクイズ大会を実施、景品を得るために、学年の交ざった4人程度の班ごとに2種類のクイズに挑みました。まずは班員から漢字1文字のヒントをもらい、回答者がお題を当てるクイズでした。例題ではメスシリンダーがお題とし、「量」「精」などがヒントとして挙げられました。正解者ももちろんいましたが、より精度の高いメスフラスコと間違えるなど、応用化学科らしい問題でした。私自身が回答者となったとき、班員全員が「緑」というヒントを出したため初めは全くわからなかったのですが、お題に関する班員同士の会話から、応用化学科専用のラボノートとわかりました。このように漢字が被ると非常に難易度が上がるため、班員同士でも心理戦が繰り広げられ、楽しむことができました。

次に、インターネット上のサイトを用いて、お題に対する全員の回答が一致させるゲームを行いました。「魔法使いが出てくる漫画といえば?」という問題では、ハリーポッターシリーズを思い浮かべながら、最近(金曜ロードショーで)やっている作品があるよね!と話したのですが、班員の1人がオズの魔法使いと回答していました。学部1〜3年生しかいないので年齢はあまり変わりませんが、それでも世代の違いを感じて面白かったです。

1つ目のお題を当てるクイズでは全班ほぼ同点だったのですが、2つ目のゲームで差が生まれ、優勝チームには景品が贈られました。

この後は学部1年生だけのグループと上級生だけのグループに分かれて懇談会を行いました。上級生同士は普段から話しており、この日も他愛もないお話をしましたが、1年生は人狼ゲームを行っていたようでした。学部1年生の委員同士で話す機会はこれまであまりなかったため、ここで親睦を深められたようです。

今回のゲームで同じ班になった1年生と知り合い、交流を深めることができました。このご時世なので対面で顔を合わせるならマスクを着用しなければなりませんが、家からの参加だったため素顔がわかり、これもオンラインで行う利点だと感じました。1年生同士も仲を深められたと思います。私自身今まであまり参加できていませんでしたが、今回出席して知り合いを増やすことができて良かったです。

文責:B2髙瀬 美涼

縦割り交流会2020

10月3日(土) 15:00~19:30で縦割り交流会が開催されました。本年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、オンライン会議ツールZoomで開催し、O,BOGの方々と学生の計75名に参加していただきました。本会はテーマとして「ともに紡ごう、応化の未来」を掲げ、濱会長、尾崎若手部会代表、田中学生委員長からご挨拶を頂き、開会しました。その後、OB,OGの方々からも自己紹介・近況報告を頂きました。

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次にメインである、OB,OGの方々と学生の交流企画へと移りました。まず、OBOGの方々と学生が各班に分かれ、アイスブレイクを行いました。その際、オンラインということで、オンラインツール(Apisnoteという付箋ツール)を用いました。Apisnoteの付箋に好きな単語をそれぞれ1つ書き、集まった付箋の内容について話しながら、一人ずつ自己紹介を行いました。
緊張も薄れ、交流も深まってきたところで、本企画として「高田馬場で1か月限定のテナントを借りたら」というお題のもと各班で企画を考案、発表しました。この企画の背景としては、高田馬場の街づくりにおけるビジョンの1つである多様な人々の繋がりによる成長を目指すことや、多くの人々が利用するが、交流は少ないことを改善したい、駅周辺の建物へ人を呼び込みたいなどがありました。高田馬場での人々の繋がりを促進させ、高田馬場の街づくりに貢献することを目的とし、それぞれのグループが意見を交わし合い、議論を行いました。

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各班の一人ひとりが案を出し合い、方向性を決めながら、案を絞りました。その後、決まった案を具体的に練っていき、スライドを完成させ、発表を行いました。 具体的には、我々の生活を体験してもらうような教室を作る案や、フードストリートを作る案、「絶対に感染してはいけない居酒屋」を作る案などが出ました。どれも興味深く、面白いアイディアばかりでした。

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最後に橋本副会長から閉会挨拶を頂き、縦割り交流会を閉会しました。閉会後にZoomのブレークアウトセッション機能を用い、少人数での懇親会を行いました。ここではOB,OGの方々と学生の交流のほか、OB,OGの方同士の交流も行われました。

OB,OGの方々との交流を通じ、様々なお話を伺うことが出来、非常に貴重で実りある有意義な時間を過ごすことが出来ました。今年はオンラインでの開催でしたが、横の繋がりだけでなく、縦の繋がりもより強くなったと感じられました。応化の輪がさらに広がり、不確実性の増す未来に向かい何が出来るかを考えるきっかけになったのではないかと思います。

 

最後に、縦割り交流会に参加してくださったOB,OGの方々、お忙しい中、お時間を割いていただき誠にありがとうございました。

 

文責:西田 和広

2020年度新入生サポート企画

今年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、入学式、ガイダンス行事などが軒並み中止される中、入学してくる新入生の不安を少しでも取り除けるように、との思いで、学部生部会を中心に新入生サポート企画を企画・運営しました。企画の内容としては、オンライン会議ツールZoomを利用したオンライン座談会・個別相談会、コミュニケーションツールLINEを利用した質問対応(チャット形式)を行いました。

 

オンライン座談会

2020年5月2日(土)、3日(日)に、オンライン会議ツールZoomを利用して、応用化学科新入生を対象としたオンライン座談会を開催しました。

 

オンライン座談会は2日間(5/2~3)に渡って行われ、5/2は主に授業や学生生活について、5/3は主に私生活(サークル・バイト等)について、テーマを分けて行いました。

 

1日目は、学生生活の最重要部分である学業について、昨年1年生として授業を受けた新学部2年生が主となって説明を行いました。内容としては、各授業のスタイルや、学ぶ内容、勉強方法など、大学に入学して不安でいっぱいであっただろう新入生には役に立つ内容だったと思います。オンライン授業というイレギュラーな年ではありますが、役に立っていればいいな、と思います。

2日目は、学部3年生が中心となりパネルディスカッション形式で、サークルやバイトなど、応化生の私生活について体験談を交えながらお話ししました。この日は質問を新入生からいただき、それについて回答する形で進めていきました。新入生からはバイトの選び方やサークルの選び方、自動車免許をとる時期など、たくさんの質問が出ました。新入生は普段聞けない生の声を聴くことができて、良かったのではないかなと思います。

 

1日目、2日目ともに70名程度(重複含む)と、大変多くの新入生に参加していただきました。事後アンケートをとったところ、満足度100%(回答者26名)でポジティブな意見が多く見られ、開催の目的を達成できたと考えています。

 

個別相談会

オンライン座談会に参加してくれた新入生を対象として、個別相談会の機会を設けました。形式としては大人数の中ではなかなか聞きにくいようなことや深く知りたいことを、新入生1人に対し在学生が2名対応し、気の済むまで質問をしてもらい、悩みを解消してもらうという形でした。参加者はそれほど多くはありませんでしたが、その分一人一人とじっくり向き合うことができ、新入生の不安を解消できたことと思います。

 

質問対応(チャット形式)

オンラインとはいえ、顔を合わせるのは気が進まない人や、気軽に質問することができる場として、LINEを用いた質問対応も行いました。

 

 

緊急事態宣言が発出され、大学に行くこともできず、例年とは全く異なる状況の中で、新入生のために我々に何ができるか考え、今回の企画を行うことになりました。緊急事態であったため準備期間も短く、多くの方にご協力をいただきながら、なんとか新入生満足度の高い企画にすることができました。この場をお借りして、御礼申し上げたいと思います。

 

文責:五十嵐 優翔

オンライン授業の感想

5月11日より、春学期の授業がオンラインという形で始まりました。友人や知り合いに直接会うことが出来ず、実験室や図書館などの大学の施設も使えないので、今までとは違った学生生活となっています。

 

授業は全てオンラインで行われるので、教室で受けるよりも黒板やスライドが見やすく、音量を自分の好みに調節でき、授業の内容に集中しやすいと思います。また、オンデマンド授業の場合では、聞き取れなかった部分をもう一度聞いたり、メモを取るために動画を止めたりというように、自分のペースで進められるので便利です。そして、自宅で全ての授業を受けられるので、通学する時間が一切かからず、使える時間が増えたり、忘れ物をする心配がなくなったりするところが良いです。

 

授業の開始時刻など、タイミングによっては、ページを開きにくくなったり、動画の再生が途切れやすくなったりすることもありますが、不具合が生じた場合には、Moodleやメール、Twitter、チャット機能などを使ってすぐに問い合わせられるので、安心して授業を受けることができています。まだ慣れないところも多くありますが、分からないことを友人と聞きあうことで、コミュニケーションが増えるきっかけになったと思います。実際にオンライン授業が始まってから、この形式ならではの良さに多く気付けたので良かったです。

文責:大橋 美彩子

第5回学生企画フォーラム

12月7日(土)に第5回学生企画フォーラムが開催されました。

 

学生企画フォーラムとは,学生委員が主体となり,学生会員に,本学科が標榜する「役立つ化学,役立てる化学」を,企業の方から講演して頂き,身近に感じてもらえるよう企画した講演会です。第5回目の今回は、ライオン株式会社様の絶大なるご協力のもと、講演会が開催される運びとなりました。

 

神守広一郎学生委員長の開会のご挨拶の後に、ライオンの田淵照人様より、会社概要についてご紹介いただきました。ライオンは、「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」の経営ビジョンのもと、お客様の心と身体のヘルスケアに貢献する製品・サービスを提供しています。また、ライオン代表取締役会長である濱逸夫様は現在、応用化学会の副会長も務めており、応用化学科との関わりが深い会社でもあります。

 

ライオンの紹介の後、応用化学科OB、OGである仲田篤史様、西山美香子様のお二方にご講演頂きました。

 

仲田篤史様 「日用品メーカーの製品開発と大学での学びとの繋がり」

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仲田様は早稲田の応用化学科に進学、のちに菅原研究室を修了された後、ライオンに入社されました。研究開発本部リビングケア研究所を経て、現在は戦略統括部に所属されております。大学で学んだ考え方、行動の仕方が今の仕事にどのように活かされているかお話してくださいました。新たな事業に取り組むことが多かった仲田様は、研究室での経験を例に、外部の力をうまく借りながら仕事を推し進めることの大切さをお話ししてくださいました。研究室での経験が、自部所以外と関わりあいながら、自ら情報を収集し周りを巻き込み仕事を推進する今の仲田様の姿勢に活かされているそうです。また、オープンイノベーションを推進していくうえで、自社、協業先、お客様がともに納得できる製品作りをするためには、自分の意見を論理的に伝えることが重要であるとおっしゃっていました。

 
西山美香子様 「合成からパッケージ開発まで ~12年目を迎えたワークライフ~」

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西山様は早稲田の応用化学科に進学、のちに黒田研究室を修了された後、ライオンに入社されました。研究所をいくつか経て、現在は生産技術研究本部容器・包装技術研究所に所属されております。自身が携わった事業での経験や現在のワークライフについて詳しくお話しいただきました。2008年に所属なさったプロセス開発研究所では、生産効率、品質を向上させるうえで欠かすことのできない製造プロセスの検討を行ううえで、学生時代の授業・実験で得た幅広い知識が役に立ったとおっしゃっていました。また、NONIOの開発事例をもとに製品の設計、開発に至るまでの工程を説明していただきました。西山様にとって、製品が工場で生産されたときの達成感、喜びが仕事のやりがいへと繋がるそうです。また、西山様にはお子さんがいらっしゃり、子育てとの両立をはかるため、ショートタイム制度を利用しているそうです。これから就職する学生に対して自分に合った仕事かどうか、私生活も充実出来るか見極めることが重要だと、アドバイスしてくださいました。
仲田様、西山様のご講演後には今回初の試みとなるパネルディスカッションが行われました。S__109821959

基盤委員の梅澤宏明様(ライオン業務管理部、平田研OB)の司会のもと、仲田様、西山様、に加え、オーラルケア事業部の黒澤清夏様(平田・常田研OG)、データサイエンス室の黒川博史様(化学科・柴田研OB)の4名にご登壇頂きました。学生から事前に集めた、ライオンの強み、将来ビジョン、就活時と就職後のライオンのイメージの変化等の様々な質問に対して、パネルディスカッション方式で回答していただきました。ライオンの社内の雰囲気を感じとれるとともに、ライオンに勤めている方々の様々な切り口での意見を聞くことができる大変貴重な機会でした。

 

パネルディスカッションの後には懇親会が開かれました。

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梅澤様より乾杯のご挨拶を頂き、立食形式で学生とOB・OG間で親交を深めました。また、ライオンの社員の方々にもご参加頂き、貴重なお話を伺うことが出来ました。会の最後には、学部生部会副会長の岡順也の一丁締めにて、懇親会は盛会のうちに終わりました。学生の質問にも非常に丁寧に返答して頂き、学生にとって勉強や研究の励みになったことと思います。最後に、お忙しい中講演をしていただいた仲田様、西山様、パネルディスカションにご登壇いただいた黒澤様、黒川様、並びにライオンの社員の皆様の多大なるご協力に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

文責:応用化学科2年 小野文雅

2019年理工展

理工展2019

11月2日、3日の2日間にわたって西早稲田キャンパスにて理工展が開催されました。

応用化学科学生委員会では展示班、実験班、屋台班に分かれて活動しました。

 

展示班

実際の学生の時間割、レポート、教科書、応用化学科にある研究室をまとめたポスターを展示しました。このほか、簡単な演示実験や元素記号が書かれたカードゲームも来場していただいた方に体験していただきました。子供から中学生、応用化学科に興味を持ってくれている高校生、その保護者様など様々な方が来てくださいました。学生生活はどうか、レポートは大変か、などの質問があり対応した学生それぞれが自分の感じていることを話していました。

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実験班

実験班は4つに分かれて活動しました。「電気を通すプラスチック」と「芳香剤を作ろう」または「魔法の焼きそば?」と「人工イクラでスノードームを作ろう」のどちらかのコースを選んでもらい、演示実験と体験実験を組み合わせた2つの実験を体験していただきました。応用化学科ということでどの実験においても簡単な原理を説明し、世の中では実際にどんなところで役立っているのかを紹介しました。

2日間で約500人を越える方々にお越しいただき、皆様から楽しかったとの感想をいただきました。子供たちにも実験を通して化学に興味を持ってもらう良い機会になったと思います。

理工展2

理工展3

屋台班

今年は綿あめを販売しました。綿あめの味はプレーン、イチゴ、メロン、レモンの4種類を用意しました。学生は会計、調理、宣伝にそれぞれ分かれ当日の運営を行いました。応用化学科の学生や、参加してくださった方に割引券を配ったこともあり子供たちに人気で想像以上の数を売り上げることができました。

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学生やOB・OGをはじめとする沢山の方のご協力により無事に理工展を終えることができました。私たちもいろいろな方と交流し、応用化学科、そして私たち学生委員会の活動を知ってもらうことができ大変有意義な2日間でした。来年度は今年の反省点を改善してみんながより楽しめる理工展を作り上げたいと思います。

 

文責 桐木 理沙

2019年度 企業が求める人材像

10/5(土)に第10回フォーラム「企業が求める人材像」が開催されました。本フォーラムでは和田先生がモデレーターを務められ、ゲストとして西出応化会会長、山口教授、産総研バイオメディカル研究部門で副研究部門長を務めていらっしゃる本田先生、そして応用化学科OBの方々をお招きして行われました。

 

その内容は「未来の化学を語らう」というもので、数十年後、AIが益々進化していくと考えられる中で化学はどう変化していくか、その変化に対して我々はどのように適応していかなければならないのかなどの長期的な問題について考えるものでした。

 

まず初めに、西出会長から「materials informatics」についてのお話をいただきました。その中で、機械学習を利用することで違う物質を掛け合わせたときにどのような物性を示すかを機械が分析できるとおっしゃられていました。また、「材料開発とは従来、理論を積み上げて目的の材料を開発する演繹的な方法がとられていたが、現在では様々な化合物を機械が分析してその性質を推定することで、目的の材料を探す帰納的な方法がある。」とおっしゃられていました。このお話は、普段授業で理論を学んでいて、ある状態に適する化合物を探すとなったときには必ず理論を重ねて、演繹的に考えるしかない我々学生にとっては非常に衝撃的なものでした。

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次に、山口先生からは「30年後の天然物合成研究」というテーマでお話をいただきました。その内容は「2048年になった現在、天然物合成研究はこうなっている」という体のもので、化合物を描画すれば自動的に逆合成解析を行い最適な合成経路を示してくれるものがあったり、反応に最適な溶媒、配位子の選択をAIがやってくれたりと今現在からは考えられないようなものが完成しているだろうというお話でした。そんな中で、AIを“ツール”として利用することが大切であるとおっしゃられていました。

 

和田先生と本田先生の間では「AIは将来人間にとってどのような存在になるか」について議論を交わされ、将来我々人間がやらなくてはならないことについてお話をいただきました。そこへ学生が参加する場面も数多く見られ、学生達の質問にも快くお答えいただきました。

 

この「企業が求める人材像」は、普段我々学生が考えることのないような「未来の化学」という長期的なものについて考える貴重な機会となりました。

最後にはなりますが、お忙しい中お越しいただいた先生方、OBの方々、運営にご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。

 

文責:応用化学科3年 岡 康太(2019/10/14)